
「バターコーヒー」というコーヒーの名前を聞いたことはありますか?
もともとは2015年に発刊された書籍『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』(デイヴ・アスプリー著/ダイヤモンド社)に登場するコーヒーの飲み方です。
「ダイエットできる」「飲むと頭が冴える」と話題になり、雑誌やテレビでも特集が組まれました。
今回は、このバターコーヒーの材料や作り方、どう飲めばいいのか、効果や気をつけるべき点などを解説します。
バターコーヒーの材料は?
まずはバターコーヒーの材料を揃えます。
- 温かいブラックコーヒー
- グラスフェッドバター
- MCTオイル(高純度のココナッツオイル)
基本的には、上記の3点だけでOKです。
コーヒーはインスタントでもいい?
『シリコンバレー式』の著者によると、バターコーヒーには、グレードの高い「スペシャルティコーヒー」を用いたドリップコーヒーが最適だそうです。
製造工程でのカビや不純物の混入が少なく、カフェインの働きも期待できるからということですが、簡易版としてインスタントコーヒーでも作れます。
「グラスフェッドバター」とは?普通のバターではダメ?

「グラスフェッドバター」は、農薬を使用していない牧草を食べて育った乳牛のミルクから作られたバターのことです。
インド料理に欠かせないバターオイル「ギー」でもかまいませんが、同様にオーガニックなミルクを原材料としたものが推奨されています。
通販や高級スーパーで購入できますが、手に入らなければ、普通のバターでも代用できます。
有塩のバターはやや味がくどくなりがちなので、できれば無塩バターを選ぶとよいでしょう。
「MCTオイル」とは
「MCTオイル」は、おもにココナッツオイルを精製した透明なオイルのこと。
MCT(Medium Chain Triglyceride)は、日本語で「中鎖脂肪酸」で、体内ですばやく分解吸収されてエネルギーに変わるとされています。
スポーツ選手やモデルなども食事に取り入れていることで知られ、バターコーヒー以外にも、ドレッシング代わりにも使えます。
500ml程度で2000円前後と少しオイルとしては値段は高めですが、MCTオイルは代替品がないのでやむを得ないですね。
バターコーヒーの作り方

バターコーヒーの作り方はシンプルで、温かいブラックコーヒーにグラスフェッドバターとMCTオイルを入れてよく混ぜる(攪拌する)だけ。
軽く泡立つくらいしっかり混ざった方が消化吸収されやすいそうです。
スプーンで混ぜてもそこまでよく混ざらないので、小型の泡立て器や電動ブレンダーを使ったり、耐熱のシェイカーに入れてよく振ると上手に作れます。
できあがったら温かいうちに、また泡が消えないうちに飲みましょう。
バターコーヒーを飲むタイミングやおすすめの飲み方は?
バターコーヒーは食品なので、基本的には好きな時に飲んでも良いのですが、愛飲している人は「朝一番に飲む」というタイミングが多いようです。
また朝食をバターコーヒーに置き換える人も多く、すばやくエネルギーに変わることから「朝から活動的に動ける」「頭が冴える」という声も。
ただ、しっかり睡眠が取れているなら、朝はもともと頭の活動がいいはず。
カフェインの作用で午後の眠気を防ぐため、昼食と置き換える方法もおすすめです。
ダイエット効果があるって本当?
バターコーヒーは、日本では当初「バターコーヒーダイエット」として流行したため、ダイエッターだけのものと思っている人もいるかもしれません。
実際には気分をシャキッとさせるなどの効果を期待して飲んでいる人もいますが、本当にダイエットできるのかは、やはり気になりますよね。
たしかに、バターコーヒーは1食と置き換えても空腹感が少ないといわれ、適度な運動や食べ過ぎを控えるなどの方法と併用してダイエットに成功した人も多くいます。
しかし「バターコーヒーさえ飲めばやせる」というものではないのは、他のあらゆるダイエットと同じではないでしょうか。
バターコーヒーを飲むときの注意点

バターコーヒーは基本的には飲み物(食品)ですが、油脂分が多いため、飲み過ぎると1日の摂取カロリーを上回ってしまう可能性があります。
また、バターコーヒーにすることでカフェインの覚醒作用がより高まるという説もあるので、カフェインに敏感な人はもちろん、一般の人もできるだけ午後2時頃までに飲む方がよいでしょう。
また、インターネットで販売されているMCTオイルの購入者の声をみると、ときどき「胃が痛くなる」というものが見られます。
まれに体質に合わない可能性もあるので、最初は大量に摂取するのは避け、少しずつ試してみるのがおすすめです。