
自宅やオフィスでカジュアルにコーヒーを飲むときは、マグカップやタンブラーなどを愛用している人が多いのではないでしょうか。
しかし、来客時には少しあらたまって、カップとソーサーでコーヒーを出したいこともありますよね。
今回は、コーヒーをよりおいしく提供するためのコーヒーカップ&ソーサーの選び方を紹介します。
カップ&ソーサーの由来

ところで、コーヒー用のソーサーは、そもそも何のためにあると思いますか?
喫茶店などでは、スプーンやコーヒーフレッシュ、砂糖などが載せられてきますが、実はこれは近年生まれた使い方なんだそうです。
中世ヨーロッパで人々がコーヒーを飲み始めた頃には、カップに入った熱いコーヒーを皿の方に移し替え、スープのように冷ましながら飲んでいたといいます。
そのため、当時のアンティークの陶器には持ち手のないカップや深いソーサーが見られ、皿の中央にも今のようなカップの滑り止め用のくぼみもついていないそうです。
コーヒーカップと紅茶用カップの違い

カップ&ソーサーといえば、コーヒーだけでなく、紅茶用も売られています。
共通で使えるものも一部ありますが、コーヒーと紅茶では適した形状や色柄がかなり異なります。
紅茶は沸騰したお湯で淹れますが、コーヒーは90度前後のお湯でドリップするため、飲むときには80度台まで温度が下がっています。
それ以上冷めないよう、コーヒーカップは紅茶用よりも厚手のものが多いです。
また、紅茶はカップの内側にも華やかな柄がプリントされたカップを見かけますが、色の濃いコーヒー向けには、内側に柄がついているカップはめったにありません。
コーヒーカップ&ソーサーのサイズ選びのコツ
コーヒー用のカップやソーサーを選ぶ時には、そのカップでどんなコーヒーを飲むのかを考えて選びましょう。
中身によってカップのサイズはかなり異なります。
小さい方から紹介していきますね。
エスプレッソ用カップ

イタリアのカフェでは定番の「エスプレッソ」を飲むための小さなカップです。
エスプレッソは濃縮されたコーヒーなので、ワンショットで20~30mlしかなく、カップの容量も30~50mlが主流。
アメリカやヨーロッパのカフェでは、厚手の小さなガラスカップでエスプレッソが提供されることもあります。
デミタスカップ
エスプレッソが2ショット入る程度の、60~90mlの容量のカップです。
日本では、少量だけコーヒーが飲みたい時に使う人も。
お店のランチセットについてくるコーヒーがフルサイズではなくデミタスカップに入っていることもあります。
カプチーノカップ

泡立った「カプチーノ」を飲むとき用の、容量100~120mlくらいのカップです。
エスプレッソとミルクが混ざりやすいように、球体を横半分に切ったような丸みのあるフォルムが特徴です。
口が広がっているため、冷めにくいように厚みがあります。
レギュラーカップ

もっとも一般的なコーヒーカップで、120~150ml程度の容量です。
カップの厚みがあるほどコクや苦味を強く感じやすく、薄いほど酸味や香りが際立つと言われますので、普段よく飲むタイプのコーヒーに合わせてカップの厚みを選ぶのもいいですね。
カフェオレカップ

ミルクたっぷりのカフェオレは、200ml以上ある大きめのカップがぴったりです。
フランスのカフェでは、持ち手がないカフェオレボウルで提供されることもあります。
マグカップやカフェオレカップ(ボウル)など、大きめの器になると、ソーサーがつかないものが多くなります。
用途に合ったカップ&ソーサーで、心地よいおもてなしができると良いですね。