
コーヒー豆に丁寧にお湯を注いで淹れる「ハンドドリップ」のコーヒーは、心まで豊かにしてくれる気がしますよね。
そのハンドドリップに欠かせない、お湯を注ぐためのポットのことを「コーヒーケトル」「ドリップポット」などと呼び、おいしくコーヒーを淹れるため独特のつくりになっています。
今回はそんなコーヒーケトル・ドリップポットについて紹介します。
コーヒーケトル、コーヒーポット、ドリップポットの違い

- コーヒーケトル
- コーヒーポット
- ドリップポット
- ドリップケトル
- コーヒードリップボトル
いろいろな名称で呼ばれていますが、上記は基本的には同じものです。
ケトル=やかんを意味し、お湯を沸かして注ぐところまでが役目。
ただ、素材や形はいろいろあり、それぞれ特徴があります。
コーヒーケトルの形の特徴

コーヒーケトルは、基本的には「やかん」ですが、注ぎ口がとても細いのが特徴。
一般的な「やかん」でもドリップは可能なのですが、お湯が一度にたくさん出てしまいやすいのが難点。
コーヒーの抽出は、できるだけ少量ずつお湯を注ぐ方が、余分な雑味が出てこず、コーヒー本来の香りや味が楽しめるんです。
また、できるだけ早くお湯が沸くように、底は平らになっているものが主流です。
ステンレス素材のコーヒーケトル
もっともポピュラーなのが、ステンレス製のケトルです。
価格も手頃で丈夫、ガスとIHクッキングヒーターどちらにも対応しているため、オフィスなど毎日よく使う環境でも安心して使えます。
ホーロー素材のコーヒーケトル
白や赤、黒など、レトロな雰囲気でお洒落な見た目のホーロー製のポット。
手作りのぬくもり感が魅力ですが、ものによってはフタが不安定だったり、落とすとコーティングが欠けてしまうなどのデメリットもあるので気をつけましょう。
銅素材のコーヒーケトル

銅のコーヒーケトルは熱伝導が良く、スピーディにお湯が沸かせて、保温力もあります。
軽いので手が疲れにくく、喫茶店などでも愛用されています。
ステンレスやホーローよりも柔らかいため、ぶつけると変形してしまったり、銅特有の緑色のサビが浮くこともあり、お手入れはやや気を遣いますが、それがいい味を出していると感じる人も多いでしょう。
電気式のコーヒーケトル
電気式の台座にセットしてお湯を沸かすコーヒーケトルも人気です。
ガスコンロのないオフィスや自宅の部屋などでも、電源さえあれば気軽にハンドドリップコーヒーが楽しめるのがいいですよね。
コーヒーのハンドドリップに最適な温度は、85~90℃と言われていますが、それに合わせ、好みの温度に設定できる製品もあります。
電気ケトルには、コーヒー用に先が細くなっているものとそうでないものがありますが、一般的な電気ケトルは比較的安価なのに比べ、コーヒー専用の注ぎ口がついたタイプはやや値段が高い傾向があります。
一般的なケトルでお湯を沸騰させ、銅やステンレスのケトルに移し替えて適温にしてからドリップするという人もいます。
コーヒーケトルでドリップする時のコツ

ハンドドリップでは、数回に分けてお湯を注ぎます。
まずは中央から外に向かって円を描くように注ぎ、約20秒待ちます。
2回目からは、泡がドリッパーのふちまで持ち上がるまで少しずつ繰り返し注ぎ、お湯が減ってきたら少量ずつ注いでいきます。
この、「円を描くように注ぐ」「少量ずつ注ぐ」という作業は、通常のやかんや電気ケトルでは、一度に出るお湯の量が多すぎて難しいもの。
しかし、注ぎ口の細いコーヒーケトルなら、適量のお湯を狙った場所に注げ、失敗がぐっと少なくなるわけです。
ぜひ、お気に入りのケトルやポットを手に入れて、ハンドドリップコーヒーを楽しんでみて下さいね!