
自宅やオフィスでは、やっぱり自分好みのコーヒーを味わいたいですよね。
コーヒー豆の種類や特徴をある程度知っていれば、自分好みのコーヒーと出会える確率も高まります。
学び始めるととても奥が深いコーヒー豆の分類ですが、今回はざっくりと「これだけ知っていればOK!」というポイントを解説します。
「銘柄」でわかるコーヒーの種類
コーヒー豆は、コーヒーの木の実(コーヒーチェリー)から中の種子を取り出して加工したもの。
コーヒーの木には様々な種類がありますが、一般的に栽培されるているのは「アラビカ種」と「ロブスタ種」がほとんどです。
アラビカ種はコーヒー専門店や銘柄を表記して販売されることが多く、ロブスタ種は比較的安価ですが、ややクセが強いため、ブレンドして使われることが多いのが特徴です。

アラビカ種では、たいてい産地や国名がそのまま銘柄となっています。
国名なら「コロンビア」「グァテマラ」など、産地なら「モカ(中東イエメンの港名)」「ブルーマウンテン(ジャマイカの山脈名)など。
コーヒーの起源はアフリカのエチオピアが原産といわれていて、寒冷地では育てにくいため、赤道をはさんだコーヒーベルトと呼ばれるエリア(北回帰線と南回帰線のあいだ)の約70ヵ国で栽培されています。
コーヒー豆の育った気候風土で味や香りが異なるので、銘柄(産地)を見ればあるていど味が予想できるというわけですね。
「ブレンド」でわかるコーヒーの種類
喫茶店などのメニューに必ず見かける「ブレンド」。
これは複数の産地・銘柄の豆を配合しているという意味です。
対して単一の産地・銘柄の豆を使ったコーヒーは「ストレート」と呼ばれます。
ちなみに紅茶では「ストレート」といえば「ミルクや砂糖を入れないもの」の意になりますが、コーヒーの場合は、「ブラジル」など銘柄名の記載があればストレートであるということになります。
「ランク(グレード)」でわかるコーヒーの種類

同じ銘柄のコーヒー豆でも、産地ごとの基準に基づいてランク(グレード)が定められています。
産地や国により、農園の標高であったり豆のサイズであったり規格は様々で、正解共通の基準というのは存在しません。
どの場合も、ランクやグレードが高い方が高価です。
しかし、コーヒー豆が高価で取引される理由は、生産量が少ない、ピーベリー(左右対称)であるなど、希少性があるから…というケースも。
いっぽう、生産量が多かったり、豆の形が不揃いだったりという理由でランクの低い豆は低価格傾向になります。
だからといっておいしくないわけではなく、うまく好みに合えばランクが低い豆でもじゅうぶん満足できるというのがコーヒーの魅力ですね。
「焙煎」でわかるコーヒーの種類
同じ産地の豆でも、焙煎方法によって味や香りは変化します。
一般的には浅煎りは酸味が強く、深煎りはコクと苦味が強いと言われますが、必ずしも単純にその通りにならないのも面白いところです。
豆の種類や状態で、最適な焙煎方法を見極めるのはやはりプロの仕事。
焙煎方法で選ぶときは、どんな味わいか遠慮せずにたずねてみるのがコーヒー豆選び成功のコツです。
「精製方法」でわかるコーヒーの種類

最後に、あまり知られていませんが「精製方法」の違いもコーヒー豆の分類の目安になります。
コーヒーチェリー(収穫したコーヒーの実)から生豆を取り出すとき、どのように外側の果肉を取り除いて加工するかをいいます。
「水洗式(ウォッシュド)」は、すっきりとしたクリアな酸味とキレが味わえるといわれます。
「乾燥式(ナチュラル)」は、酸味がまろやかで複雑な香りが楽しめるといわれています。
おわりに
今回はいろいろな角度から、コーヒー豆の種類・特徴について解説してみました。
コーヒー豆選びに迷ったら、ぜひプロのアドバイスも参考にしてみて下さい。