コーヒー コーヒー起源 歴史 発祥

「コーヒーの起源ってどこなんだろう?」「日本ではいつからコーヒーが飲まれるようになったの?」そんな疑問を持っているコーヒー好きの方も多いのではないでしょうか?

今回は、世界と日本のコーヒーの起源について詳しく解説していきます。コーヒーの起源について知っておくと、コーヒーがもっと楽しくなるのではないかと思います。

コーヒーノキの起源はエチオピア

コーヒーノキの起源は、ほぼ間違いなくエチオピアだといわれています。コーヒーのルーツを辿ると、いずれもエチオピアを起点にコーヒーが広まったと考えられるからです。

エチオピアに自生していたアラビカ種(ティピカ)がイエメンに移植され、その後インドに伝わり、ヨーロッパにコーヒーの存在がと広まると、ジャワ島での栽培が始まりました。

一方で、イエメンからブルボン島に移植され、東アフリカやブラジルに伝わったというルートもあります。この品種がティピカ種とは別種のコーヒー豆「ブルボン種」です。

コーヒー消費の起源には諸説ある!代表的な2つの伝説

コーヒー消費の起源には、有名な2つの伝説があります。あくまで伝説ですが、こういった話が伝わっていることは、エチオピア付近で飲用が始まったことの証拠となりそうです。

以下、代表的なコーヒー消費の始まりに関わる、2つの伝説の概要を紹介します。

起源➀エチオピア「山羊飼いカルディ」の伝説

1つは、エチオピアを舞台とする「山羊飼いカルディ」の伝説です。カルディが、飼っている山羊が木の実を食べて興奮しているのを発見。カルディ自身も食べてみたところ、気分が爽快になったそうです。

それを知った近くの修道僧が木の実を煮出して、夜の宗教儀式の際に利用するようになりました。その修道院は、「眠らずの修道院」と呼ばれるようになったという伝説です。

起源②イエメン「イスラムの僧オマール」の伝説

もう1つは、イエメンを舞台とする「イスラムの僧オマール」の伝説です。王女に恋心をもってしまったオマールは、王に追放され山中へ。小鳥が木の実をついばみ元気に歌っているのを見たオマールは木の実をスープにして飲んだそうです。

そのスープで元気になったオマールは、病人たちに同じスープを飲ませて救いました。後に、スープの元となるコーヒーの実を発見したオマールは聖者となったという伝説です。

実はもっと前から飲まれていた?「医師ラーゼス」についての記述

上の2つの伝説は13世紀ごろの話だといわれていますが、実はそれ以前にコーヒーが飲まれていたという記述があります。

10世紀の文献に、アラビアの「ラーゼス」という医師、哲学者、天文学者が、コーヒーの実を煮出した「バンカム」という汁を患者に飲ませたと記述されています。消化促進や強心、利尿作用が確認されたということです。

日本でのコーヒーの起源は?コーヒー文化の幕開け

今ではコーヒーを飲むことが文化として深く根付いている日本。そんな日本のコーヒー文化は、いつ頃から始まったのでしょうか?また、どのように定着していったのでしょうか?

日本におけるコーヒー文化の始まりと、コーヒー文化の広がりを紹介します。

コーヒーが入ってきたのは江戸時代

日本にコーヒーが入ってきたのは、江戸時代だと考えられています。鎖国政策下にあった日本へは長崎の島を通じてコーヒーが入ってきており、一部の人に飲まれていたという18世紀の記録が残っています。

コーヒーを飲んだ記録を始めて残したのは、太田蜀山人という幕臣・作家です。1804年に長崎奉行所に派遣された蜀山人は、船上でコーヒーを飲みました。コーヒーを飲んだ感想として「焦げ臭くておいしくない」と書き残しています。

明治時代に喫茶店文化が芽生える

明治時代に入ると、日本では喫茶店文化が芽生えます。1888年には日本で初めてのコーヒーを主体とした喫茶店「珈琲茶館」が開店しました。しかし、時代の先端を行き過ぎたこの喫茶店は、開店から4年で閉店してしまうことになります。

その後、日本の喫茶店文化の中心となったのが、1911年に開店した「カフェパウリスタ」です。当時ブラジル・サンパウロ州政府からコーヒー豆の無料提供を受け、日本に本格的なブラジルコーヒーを普及させました。

日本のコーヒー文化の火付け役となった「カフェパウリスタ」は、今なお銀座で営業を続けています。

まとめ:コーヒーの起源は諸説あり。知っておくと面白くなる!

今回は、世界と日本のコーヒーの起源について詳しく解説しました。この記事を読んで、何となくコーヒーの起源と文化の全体的な概要が掴めたのではないでしょうか?

コーヒーの文化的な背景を知っておくと、コーヒーがさらに楽しくなると思います。コーヒーの起源に思いを馳せながら、コーヒータイムを楽しんでみてはいかがでしょうか。