意外と知らないコーヒーマメ知識

コーヒー好きな人にとって毎日の生活に欠かせないものだと思います。芳醇な香りに、朝から癒されますよね。そんなコーヒー好きでも意外と知らないのが豆知識ではないでしょうか。コーヒーの奥深さをより実感でき、面白さを実感できるのではないでしょうか。コーヒーの豆知識について、紹介していきたいと思います。

■コーヒーを最初に飲んだのは人間ではない!?

コーヒーと言えば人間の格好品のイメージがあると思います。もともとコーヒーを初めて飲んだのは人間ではなくヤギだったと言われています。そもそもヤギがコーヒーを飲むことにびっくりしますが…(笑)エチオピアのヤギ使いのカルディは、ヤギが赤い実を食べて踊りだす姿を見かけます。「どうしてこんなに興奮しているのだろう?」と驚いたカルディもその実を食べてみたところ、気持ちが爽快になったのだといいます。この経験があってカルディは修道院に実を持ち込んで僧侶に提案をしたものの、受け入れてもらえません。火になげこんだときにコーヒーの芳醇な香りが漂ってきました。その香りに感動した熱湯に溶かして飲んだことでコーヒーになったと言われています。

また、シークオマールの伝説もあります。疫病が流行していたモカの町で病気を癒して居たシークですが、あるときモカ王様の娘が病気になってしまいます。祈祷を捧げ病気は完治したものの、王様の娘に恋をしたことでシークは山に追放されてしまいます。日々生きていくのがやっとのなか、美しい羽根を持った鳥を見つけ口にしていた実がコーヒーになったといわれています。不思議と爽快な気持ちになる実は評判になり、シークは町に戻れるようになったそうです。

コーヒーの始まりには諸説ありますが、こうした経緯があるとわかると、なるほど!と思えるのではないでしょうか。

■生産地によってコーヒーのカフェイン量が違う

コーヒーは産地によって豆のカフェイン量に違いがあるのを知っていますか、そもそも世界最大のコーヒー生産地には「ブラジル」になり、世界全体の生産量の3割以上を占めているといわれています。ブラジルでコーヒーを生産するための栽培面積も、220万ヘクタールと広大な土地によって作られています。コーヒーは、種類によってもカフェインの保有量に違いがあります。コーヒーにアラビカ種を使っているものは、1.1~1.5%ほどになりますが、ロブスタ種のコーヒー豆を使っていると、2~4%と格段に高くなってしまいます。近頃はカフェインを気にする人も増えていますし、アラビカ種を選んでみてもいいと思います。その反対でしゃきっとするようなキレが欲しい人は、ロブスタ種がおすめです。カフェインの保有量の違いがあるとは驚きですね。

■カプチーノは修道士たちの洋服の色だった!?

コーヒーの飲み方としても人気のカプチーノは、エスプレッソに泡立てたミルクを加えたものです。コーヒーにミルクの優しさがあわさることでよりまろやかな味わいで楽しめます。そんな今ではなくてはならないカプチーノですが、もともとは16世紀に創設されたカトリック教会の修道会「カプチン・フランシスコ修道会」にて修道士が着ていた洋服からインスピレーションを受けたと言われています。同じ茶色ではあるのですが、まさかカプチーノのもとが修道士の洋服とは驚きです。

ちなみに日本の喫茶店では必ずといっていいほど見かけるアイスコーヒーは、発祥地が日本であるという驚きの話もあります。明治時代には日本にコーヒーが輸入され文化として取り入れられてきました。そのコーヒーを冷やして飲み始めたのが現在のアイスコーヒーにつながっているとされています。明治時代の書紀のなかにも「氷コーヒー」との記載があります。当時は冷蔵庫がなかったので、コーヒーをガラスの瓶のなかに入れて井戸の水を使って冷やす方法をとっていたそうです。喫茶店にメニューとして取り入れられるようになったのは1950年代になってからです。コーヒーの歴史の奥深さを感じますね。

■コーヒー好きな偉人はたくさんいた

今でも私達にとって日々の生活に欠かせないコーヒーですが、歴史の長い飲み物だからこそ誰もが知っている偉人も嗜んでいたと言われています。例えばナポレオンはフランス革命に影響を与えた人物ですが、世界でも屈指のコーヒー愛好家としても知られています。当時、フランス軍の正式な飲み物としてコーヒーを採用しました。ナポレオンとして有名になる前はカフェに足繁く通い、コーヒーを楽しんでいたのだとか。

作曲家(音楽家)としても有名なバッハは、1日に何十杯ものコーヒーを飲んでいたことでも知られています。ピアニストとして有名なベートーヴェンも、コーヒー好きであり豆や個数などに強いこだわりを持っていたとも言われています。さまざまな芸術家にとってもコーヒーの存在がいかに大きかったのかはわかっていただけたのではないでしょうか。

■100年の寿命で採取できる豆の量は500g

コーヒー豆を作るためのコーヒーの木は最長でも寿命が100年だといわれています。発芽させた苗を移植させて防虫や除草、肥料などのお手入れをしながら育ててきます。一人前になるまでに2年前後の時間がかかります。また、コーヒーの木は真っ白な花を咲かせることでも知られており、ジャスミンのような芳香さがあります。花が枯れたあとに緑の楕円名の果実がなり、7ヶ月以上かけて実を熟成させていきます。このとき、さくらんぼのような真っ赤な姿になるため、コーヒーチェリーの異名もあります。手積みや機械を使ってコーヒー豆を収穫していきます。山岳部にあることが多く、手作業の割合のほうが多いようです。そんなコーヒーの豆は生涯で500gのみしか採取できません。いかにコーヒーが貴重なものかがわかるのではないでしょうか。

■まとめ

コーヒーの面白い話を紹介しました。身近過ぎて意外と知らないこともあるのではないでしょうか。コーヒーの豆知識を知ると、もっとコーヒーを知りたいと思うきっかけにもなりますし、好きになるのではないでしょうか。コーヒーも産地や焙煎方法などで味も違いますし、いろいろと挑戦してみるのもいいかもしれません。