
仕事や家事の合間にほっと一息、コーヒーの香りには心が癒やされますよね。
しかし、得意先回りでコーヒーを出してもらったり、朝・昼・午後と1日に何度もコーヒーを飲んだり…コーヒーを飲み過ぎるといろいろな不調が出てしまう人もいるのではないでしょうか。
今回は、コーヒーの飲み過ぎで調子が悪くなる理由を解説。おすすめの対処法も紹介します。
頭痛・胃痛・足がつる?!コーヒーの飲み過ぎによる不調とは
コーヒーの飲み過ぎでよく出る不調には次のようなものがあります。
頭痛

コーヒーを何杯も飲んでいると頭痛がしてくるのは、おもに、コーヒーに含まれるカフェインの影響だといわれています。
カフェインには血管収縮作用がありますが、時間の経過とともに代謝されていくため、血管が元に戻る(拡張)ときに頭痛がすると考えられています。
胃痛・腹痛
「コーヒーを飲むと胃が痛くなる」という人は意外と多いもの。
少し前までコーヒーで胃痛になる原因はカフェインだと考えられていましたが、最近の研究では「クロロゲン酸」というポリフェノールの一種が作用しているのではないといわれています。
クロロゲン酸には抗酸化作用などがあり、基本的には体によい成分ですが、胃酸の分泌を促す働きがあるため、特に空腹時などにコーヒーを飲むと胃酸が多く出過ぎて胃が痛くなってしまう可能性があるのですね。
下痢(おなかがゆるくなる)
「コーヒーを飲むとなんだかおなかがゆるくなる…」という人もいますが、「ネスレ」の発表した資料には、
コーヒーが便通に有効かどうかを直接観察した報告はまだありません。一方、コーヒーを飲むと個人差はあるものの大腸の運動が活発になることが知られ…
(中略)
健康な方がコーヒーで下痢を起こすことはなく、またコーヒーを摂取すると腸内のビフィズス菌が増えるという知見もあります。
引用元https://www.nestle.co.jp/sites/g/files/pydnoa331/files/asset-library/documents/nhw/coffeecolumn27.pdf
とあり、はっきりとコーヒーでおなかがゆるくなる原因というのは見つかっていないようです。
足がつる

コーヒーの飲み過ぎで足がつる?
いっけん全く関係ない気がしますが、実は、足がつる(こむらがえり)は、体内の水分不足で引き起こされることがあります。
コーヒーには利尿作用があるため、寝る前などにコーヒーを飲んでトイレの回数が増えると、睡眠中に体内の水分量が低下した結果、足がつる…という仕組みなんですね。
「コーヒーを飲み過ぎて気持ち悪い…」理由は?
上記のほか、コーヒーを何杯も飲んだときに「吐き気がする」「気持ち悪くなる」という人も。
考えられる原因はいくつかあります。
カフェインの作用
カフェインの覚醒作用が強く働きすぎると、自律神経のバランスが乱れ、頭痛や吐き気など、乗り物酔いのような症状が出ることがあるといわれます。
胃の不快感
空腹時や、濃いコーヒーの飲み過ぎによる胃への刺激が、胸焼けや胃もたれといった不快感を引き起こし、吐き気をもよおすことがあります。
コーヒー豆が酸化している
コーヒー豆には油分が含まれていますが、長期間保管しているうちに、この油が酸化して変質することがあります。
酸化した油を摂取すると気分が悪くなることがあります。もしコーヒーの味や香りがおかしいと感じたら飲むのをやめましょう。
コーヒーは1日何杯までがおすすめ?

世界各国のデータによると、成人の安全なカフェイン摂取量は1日に400mg以下、コーヒーならカップ3~5杯程度とされています。
とはいえ上記には個人差があり、体調によってはもっと少ない量でも不調を感じることがあります。
あくまでも目安とし、自分自身の感じ方を大切にして下さい。
またコーヒー以外にも、紅茶・日本茶・エナジードリンクなどにもカフェインは含まれています。
合わせてみると許容量を超えていた…ということのないように気をつけましょう。
コーヒーの飲み過ぎで調子を崩さないための対処法
コーヒーは大好きなのに、飲み過ぎて調子が悪くなってしまっては残念ですね。予防法・対処法をいくつか紹介します。
自分の適量を知っておく
コーヒーの成分(カフェインやタンニンなど)への耐性は人それぞれ異なります。
まずは自分自身の適量はどのくらいか知っておくのがおいしく飲むための第一歩ですね。
空腹時に飲まない
カフェインやタンニンには胃の粘膜を刺激する作用があります。
食欲増進や消化促進などプラスにも働きますが、空腹時に胃酸過多になると胃痛や吐き気につながることも。
コーヒーは食後に飲む・ミルクを入れるなど、刺激を和らげる飲み方に変えてみましょう。
カフェインレス(デカフェ)の豆を選ぶ
カフェインの影響を受けやすい体質の人は、カフェインレス(デカフェともいいます)の豆を選ぶのがおすすめ。
また、一般的に浅煎り豆よりも深煎りの豆のほうがカフェインの含有量が少ないといわれています。
ミルクなどを入れて飲む

コーヒーで胃が痛くなる人は、牛乳や豆乳、アーモンドミルクなどを入れてみては。
牛乳には胃酸を中和してくれるカルシウムや、粘膜を保護する乳脂肪分が含まれています。
水分を多めにとる
飲み過ぎないよう気をつけていても、その日の体調などで気分が悪くなってしまったら、水分を多めに飲むと改善できることがあります。
冷たい飲み物よりも、常温の水や温かい白湯が胃に刺激を与えず、体内のカフェイン量を減らしてくれるでしょう。
おわりに
せっかくの美味しいコーヒー、飲み過ぎて調子が悪くならないようにしたいですね。
今回の記事が参考になれば幸いです!