コーヒーの木は日本でも栽培できる?育て方を調べてみた

コーヒーといえば、南米やアフリカなど熱帯地方で栽培されるイメージですよね。

でも、もし可能なら、自分で育てたコーヒーの木から採取したコーヒー豆でコーヒーを淹れてみたいと思いませんか…?

そこで今回は、コーヒーの木は日本でも栽培できるのか、できるとしたら育て方はどうすればいいのかを調べてみました。

コーヒーの木が育つ条件とは

まずは、コーヒーの木はどんな環境なら育つのかを確認してみましょう。

コーヒーの木の正式名称は「コーヒーノキ」で、エチオピア原産のアカネ科コーヒー属の常緑樹です。

コーヒーノキが育つのに必要な条件は次の4つ。

  • 温度
  • 降水量
  • 日照
  • 土壌

コーヒーの木が育つのに適した温度は?

コーヒーノキが育つのに適した温度は、アラビカ種で平均18~22℃。

寒すぎると枯れてしまうのは想像がつきますが、意外に暑すぎるのもダメなんだそう。

東京の8月の最高気温は平均31℃、1月の最低気温は平均2℃なので、露地(野外)での栽培はまったく向いていないことが分かります。

さらに、上記(平均20℃前後)の範囲内で、昼夜の寒暖差があるほどおいしいコーヒー豆になるといいます。

寒さから身を守るために実が引き締まり、固く密度の高い豆になるんだそうですよ。

そんな理由から、特に高級とされるコーヒーの多くは標高の高い山地で栽培されています。

コーヒーの木が育つのに適した降水量は?

地域や品種によって多少差はありますが、コーヒーの木が花を咲かせて実を付けるには、雨期と乾期があり年間1800mm~2500mmの降水量が必要とされています。

熱帯でも、1年中気候が変わらないジャングルや砂漠は上記に当てはまらないので、コーヒー栽培には向いていないのですね。

日照はどのくらい必要?

コーヒーの木にはじゅうぶんな日光が必要ですが、強い日光が当たりすぎてもダメージを受けるため、近くに背の高い木を植えて柔らかい陽差しが当たるように栽培するそうです。

なかなかデリケートなんですね。

コーヒー栽培に適した土壌は?

コーヒーの木が育つには土壌も重要で、水はけがよく肥沃で弱酸性の土が理想的とされています。

火山灰の土壌もコーヒーの木に向いているため、火山国の日本では、土壌だけは条件を満たす地域が多いかもしれません。

コーヒーの産地は「コーヒーベルト」に集中

上記の4つが当てはまる地域は世界の中でも限られており、実際にコーヒーの産地は、赤道をはさんで北緯・南緯それぞれ25度の回帰線の中に集中しています。

このエリアを「コーヒーベルト」と呼びます。

それぞれの産地については以下の記事にも書いていますので参考にして下さいね。

日本で国産コーヒーは栽培されている?

さて、日本はというと、残念ながらほぼ「コーヒーベルト」からは外れています

庭先などで普通にコーヒーの木を植えても、夏の暑さや冬の寒さに耐えられず枯れてしまう可能性が大きいんです。

ただ、沖縄周辺だけは比較的コーヒーが育つ条件が揃っており、現在、希少な国産コーヒーが生産されています。

海外から輸入するのと比べれば格段に鮮度が良いのが特徴。一度飲んでみたいですよね。

コーヒーの木を自分で育てるなら?

「じゃあ、やっぱり自分でコーヒーを育てるのは無理なのか…」

とがっかりしたかもしれませんが、実は、苗を買って鉢植えで育てるならチャンスはあります。

順調に育てば3~5年で実がなり、収穫できるはず。

夏はカンカン照りにならない明るい場所、冬は日当たりのいい窓辺などの場所を選んで移動させてあげましょう。

おわりに

もし、自分で育てたコーヒーの木が白い花をつけ、赤い実がなればうれしいですよね。

比較的温暖な地域にお住まいの方なら、一度鉢植えでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。